みのちゃんのスケジュールは把握していない。
干渉されるのを嫌がるので。
きょうはお休みなんだそうだ。
朝散歩から帰ってきて「どっか行く?ユニバでも行く?」なんて言っているけれど、もう午前10時を回っている。
遠くに行くなら前もって言ってもらわないと…無理だ。
…そうだ!「かもめ食堂行こうよ」と言ってみる。
かもめ食堂は、六甲にお店がある時に1度行ったことのある、定食のおかずがおいしいお店。
今年、西脇に移転したので、どんな感じになっているか行ってみたいと思っていたのだ。
今から出ればランチに間に合うかもしれない。
でも、みのちゃんは「かもめ食堂」のことをよく知らないので「ふーん…」って感じ。
「とりあえず車のオイル交換に行って、12時に出発!あっ、散髪も行こうかな!」
なんて言って出て行ってしまった。
…ちょっと待ってよ。
12時に出発してたら、14時半までの人気のかもめ定食はなくなっちゃう。(数量限定)
散髪も行くって?どういうこと?
無理やん…。
なんだかやるせない気持ちが膨らんできて、つつかれたら泣きだしてしまいそうな気持ちに…。
掃除、洗濯をして気を紛らわせる。
みのちゃんは、11時半に帰ってきて「とりあえず行こう」と出発することになった。
西脇は田舎なのでももちゃんも一緒に連れて行く。
わたしは半ば諦めの気持ちだ。
到着したのは1時くらい。
思った以上の田舎で、思った以上にふつうの古民家が、新しい「かもめ食堂」になっていた。
インスタでおなじみのインゼが、2階の窓から「キャン、キャン、キャン、キャン」とかわいく吠えていた。
インゼの顔を見て、「かもめ食堂」に来た!と実感する。
かもめの人に聞くと「鮭の土佐酢マリネ定食」だけ残っているという。
ギリギリだった。
かもめ定食が食べられる…(涙)。
せっかくなのでデザートの「パイナップルのベイクドチーズケーキ」も注文した。
プリンが食べたかったのだけど、売り切れ。残念。
ももちゃんがいるのを見て、外の席にしてくれた。
少し雨なのでウッドテラスではなく軒下の席。

静かな里山の風景と、ももちゃんを見ながらの「かもめ定食」。
緊張感がなく、「なんだかばあちゃんちの庭先みたい」と、のびのびした気持ちで食べた。

料理はもちろんおいしかった。
パイナップルのベイクドチーズケーキも!
(前よりおかずの種類が減ったようだが、わたしは別に問題ない。)
いつの間にかお会計が終わっていて、みのちゃんがごちそうしてくれたようだ。
わたしがやきもきして半泣きになっていたから…だろうか。
帰り道、みのちゃんは「家のごはんと一緒で何がいいのかわからない」と言う。
ただ、何やら興味を持ったようだった。
かもめ食堂が、こんな田舎で商いをしているということに。
雨が強くなったので「道の駅」にも寄らずに帰った。
家の近くまで帰った時、公園のグラウンドで、もう一回ももちゃんを思いっきり走らせた。
雨の中すべって、みのちゃんが転んでしまった。
ひざを擦りむいて血が出てた。
泣いていた。(ウソ泣き)

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