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芋虫ノイローゼ

暮らしのこと

 あれは8月の初めの頃だったか。

ベランダに1匹の蝶がひらひら、ひらひら、と現れた。

黒地に青色が入ったアゲハ蝶。

うちには花など咲いてないから、蝶が来るのは珍しいこと。

「あっ、蝶だ!みんなー、蝶々!」とねこ達に知らせるわたし。

グーグーがすばやく反応して、「キャキャキャ」とクラッキングしながら追いかけた。

オリーブの木にひらひら舞っているのを、背伸びして捕まえようとしている。

その後、グーグーを尻目にひらりひらりと、どこかに飛んで行った。

 それから1週間ほどした、ある朝の事。

日課である、わたしのオリーブやマルベリーの木に水やりをしていた時だ。

オリーブの木の先っぽの新芽の辺りが、何やらおかしいことに気づいた。

ん?どうして5㎝くらいが茎だけになっているのだろう。

老眼の目を近づけてよーく見ると…その茎と同色の黄緑色の芋虫が、茎に沿ってくっついているではないか。

ぞぞぞ…とサブいぼを立てながらよく見ると、となりの先っぽにも!

やわらかな新芽を食い尽くして、茎に沿って天を仰いでいる真っすぐの姿勢の芋虫…。

「おお…一大事、一大事!」と、じょうろを投げ捨て、寝ているみのちゃんを起こしにいく。

みのちゃんに自分のサブいぼを見せながら!「…オリーブの木がおそろしいことになっている」と訴える。

みのちゃんは植木職人(?)なので、この道のプロフェッショナルなのだから!

みのちゃんは寝ぼけた顔で剪定ばさみを持ち、芋虫のついた部分をパチンと切った。

「あ、ここにもおるやん」と計3匹を処理し、冷静に他にいないかぐるりと確認。

一方のわたしは、「きっとあの時の蝶が卵を産み付けたんだわ。わたしのオリーブに!」と地団駄を踏んで憤慨。

よく見ると木の下にフンがたくさん落ちていた。キーーー!!コンチキショウ。

 それから何日か後、また同じ柄の蝶がひらひらとオリーブの木に来たけれど、すぐさま「あっちに行け!」と追いやったのは言うまでもない。

 きのうベランダで洗濯物を取り込んでいたら、末っ子イッチが、マルベリーの葉っぱをくちゃくちゃ食べていた。

やめてよ、桑の葉を食べるお蚕さんじゃあるまいし…。

イッチは、ねこ草を食べるのが好きなんだけど、マルベリーの葉っぱもかじってみたら「イケる」って、この度発見したのだろうか。

変なもの食べさせたら、みのちゃんに怒られるし、第一わたしの大事なマルベリーなんだから食べないで欲しい。

抱っこして家の中に入れる。

ガラス越しにまだ食べたそうにしているイッチ…。

 きょうの朝方、夢を見た。

夢の中でわたしはプチトマトのようなものを栽培していて、それにびっしりと芋虫がついているのだった。

その無数の芋虫には銀色の毛が生えていて…。

その毛並みはイッチの毛と同じだった…!というヘンな夢。

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