夜明けとともに起きて、シャワーを浴びた。
熟睡はできなかったけれど…だいじょうぶ。楽しいから♪頑張れる。
7時からホテルのロビーで朝食。和朝食もあったけれど洋朝食をセレクト。

パンは近くのパン屋さんの焼きたてが並ぶ。満腹にならぬよう控えめに…と思っていたのに、4つもお皿に載せてしまった。
それに野菜サラダ、ヨーグルト、バナナも食べる。そして、ミルクティー。
センパイはパンが3つだったが、ゆで玉子もチョイスしていた。ふたりとも朝からもりもり食べる。

8時に地元の友達みえこちゃんが、ホテルに迎えに来てくれるので悠長にしてはいられない。
朝食後、速やかにチェックアウトを済ませた。さようならセブンデイズホテル プラス。
約束の時間通りに、みえこちゃんが愛車の白いダイハツ タントに乗って、颯爽とブーッと現れた。
「お~い!みえこちゃーん、ひさしぶり~!」挨拶もそこそこに車に乗り込み、はしゃぐ3人。
みえこちゃんにも「旅のしおり」を前もって送っていたので、スケジュールはバッチリ把握済み。
まずは「木曜市」が繰り広げられている通りに、ブーッと向かう。

最初の旅の計画では、有名な「高知の日曜市」に行く予定をしていたが、朝ドラ「らんまん」の影響もあって休日はすごい人出が予想され…それではきっと辟易するだろうと、平日の旅行に変更したのだった。なので「木曜市」に行くことになったのだ。
高知では、火曜、木曜、金曜日も場所を変えて街路市が開かれているらしく、木曜市は日曜市の次に規模が大きいそう。…きっと満足が得られるはず。
街路市の商品は野菜が中心で、果物、お花、そして、まんじゅう、もち等の手作りおやつが並んでいた。どれも新鮮で出来立てで、美味しいに違いない…。
センパイとみえこちゃんは初対面なのにも関わらず、すでに馴染んで何やらしゃべりながら「いももち」などを選んで買っていた。主婦は皆、友だちみたいなものなのだ。
さあ、次は本日のメイン「牧野富太郎植物園」にレッツゴー!車で15分くらい。ブーーーッ!
牧野植物園は五台山という小高い山にあって、五台山の自然に調和しているから「作った感」が、まるでない。木材をふんだんに使った建物も、自然に馴染んでいる。
「山」そのものの植物園は、地味などこにでも生えていそうな草花ひとつひとつに、丁寧な名札が付けられていて、その細やかさと言ったら…驚くばかり。とても大切に育てられているのを感じる。牧野富太郎博士のスピリットが受け繋がれているのだろう…。
そんな草・木・花の楽園は、回り切れない広さと勾配があるので、ハイキングコース並みの運動量を必要とするようだ…。とても短時間ではムリだ。
「こんこん山広場」という芝生広場で、木曜市で購入した「田舎すし」「いも天」「いももち」「びわ」、松岡蒲鉾店で買った串天を3人で分け分けして食べた。どれも高知の食べ物なのがうれしい。

お天気も素晴らしく、女子学生の遠足に混じってのピクニックとなった。
みえこちゃんとは中学からの友達だから、あの娘達と同じように何度もこうやってお弁当を一緒に食べたのだ。それが還暦近くなった今でも、こうして同じことができるなんて…感慨深いものがある。
右は、牧野植物図鑑「バイカオウレン」が描かれたクッキー缶。可愛い。

午後からは、「蔦屋書店」「芋屋金次郎」のお店を回った。芋屋金次郎では芋けんぴを買い、カフェコーナーでお茶をした。
パフェの中には、粒のけんぴが入っていて2本のけんぴも刺さっている。ショートケーキのスポンジも芋芋しいお味。

旅の最後に寄る「ファーマーズマーケットとさのさと」では、センパイもみえこちゃんもわたしも、主婦感まる出しでカートを押して買い物をした。
たけのこの水煮は必ず買おうと思っていたし、フタが赤いポン酢は「ゆず多め」の特別仕様。土佐ジローの玉子、「いも天」用の天ぷら粉。等々を購入。

買い物の後、「ファーマーズマーケットとさのさと」に隣接する「アグリコレット」という、高知土産やレストランが入った施設で、旅の最後の締めくくり「鍋焼きラーメン」を食べることに。
時刻は午後3時、本当はお腹が空いていなかったけれど…。これからバスに3時間乗って帰途につくのだから…食べておいた方が良くないか?という事になって。
それに「鍋焼きラーメン」も、旅のしおりに書いてある食べたいものリストのひとつだったから。

ふたつ注文して、3人で分け分けすることに。
熱々グツグツの鍋焼きラーメン、なべぶたを開けると湯気が飛び出した。「おお~!」と声を上げる3人。食べてみると…鶏だしがあっさりとして、麺も美味しくて…「食べて良かった!」と大満足!
これでほとんど計画のミッション、クリアだ。(うな重以外は)
みえこちゃんに高速バスターミナルまで送ってもらう頃には、太陽が傾いて夕方の空気感になっていた。…なんだか別れが寂しい。わたしの右手のしびれを、気遣ってくれたみえこちゃん…。
車で参加してくれたみえこちゃんのおかげであちこち回れて、思う存分買い物もできたのだ。とても内容の濃い旅になったと思う。本当にありがとう。

午後4時10分の帰りのバスに乗り込んだ。
センパイとわたしは、大量の荷物を持って満足気分で神戸への帰途についた。
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