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ひとりで「もつ鍋」など。

食のこと

 パパが、「明日は約束があるから晩ごはん要らない」と言うのだ。

「え、そうなの」と、つっけんどんに返事をしたが…内心はとても嬉しい。

娘のみのちゃんが「晩ごはん要らない」と言う時は、おかずを簡単にしたり1品減らしたりは…する。アラカンの夫婦は粗食で十分。…それでも米を研ぎ、おかずを用意する労力に変わりはない。

ところが、今回のようにパパが「ごはん要らない」となると、なぜこんなに気持ちが華やぐのか。ぱああ~っと、心が軽くなる…!

みのちゃんに「あしたパパ、ごはん要らんやて!」と浮かれた感じで伝える。「それならわてらも外で食べようか」などという楽しげな言葉を期待して…?

でも、返事は「みのも要らな~い」だった…。…そうなの。まあ、それならそれで別にいい。ひとりのごはんを楽しむことにする。

 先日みのちゃんが、客からもらった福岡土産の「もつ鍋セット2人前」というのがあるが…これを食べてみようかな。みのちゃんにお伺いを立てると「明太子の他にそんなのあったっけ?」との返事。…「もつ」に興味がなさそうだ。

「もつ」…ってどうなの。ホルモン。焼肉屋さんで「みの」を少し頼んで「みのちゃんがみのを食べてる」「いつ飲み込んだらいい」などと楽しむくらいで、その美味しさは…よく分かっていない。

ただ、ヘルシーだのコラーゲンだの女性に人気だの、言うじゃあない?…わたしも「おいしい!」と言って食べてみたいわ。

「2人前」と書いてあるので、お昼と夜、2回に分けて食べたらいいではないか。と思いつく。

なので、さっそくお昼から「もつ鍋」を作ることに。

「作り方」を読むと「キャベツ、ニラ以外にも冷蔵庫にあるもの何でも、もつ以外にも豚肉鶏肉があると良い」などと書かれているが、キャベツとニラのシンプルなものにする。あれこれ入れて食べられなかったら困るから。

「もつをスープにからめて1分置く」と書いてある。一握りの白いラードのようなかたまりと赤色のスープをあわせておいた。

キャベツ、もつ、ニラをグツグツ8分煮込んで、出来た。う~ん、なんか「ふっ」と匂いがするのが…気に入らないけど…大丈夫かな。

スープが美味しい。美味しいスープで煮込んだキャベツ、ニラが美味しかった。…と言っても具のほとんどがそれだもの。もつは2人前どころか…わずかな量なので箸で探して拾って食べる。ぴるぴるぴるっと。あの白いかたまりのほとんどは、油かコラーゲンだったみたい。

この際だ、付属の麵1袋もぶっこんで食べてしまおう。

全部食べ終えた。唇がてらてらする。

本場で食べたら、きっと美味しいんだろうな…と、思いながら後始末をした。

 さて、晩ごはんはどうする。

もはや作って食べようという気持ちはさらさらない。パッと食べられる物を買いに行くか。そうだ、元職場のパン屋さんのパンを食べよう。と思いつく。

夕方なので商品があまり残ってなかったが、とりあえず4つ買った。

そう言えば先日、三宮のイスズベーカリーで買ったパンもいくつか冷凍庫にある。なので、晩ごはんはパン祭りにしよう。

わが家では、パンを2等分~4等分に切って出すスタイル。色々な種類を少しづつ食べる。それがパン祭り。神戸は美味しいパン屋さんがあちこちにあるので、あれもこれも食べてみたいことから、このような食べ方になった。

チーズのパン、メープルのパン、サツマイモのベーグルを食べた。5切れほど食べたらすぐお腹がいっぱいに…。食べきれない残りの切った分は冷凍しておく。

 ひとりのごはんは自由でいい。

でもそれは、普段の家族のためのごはん作りをやってのけてこそ…得られる自由だ。

これはマイブームのレーズンパン。⤵ そして、ヨーグルトが欲しいももちゃん。

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