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夜明け前の攻防戦

猫のこと・犬のこと

 このところずっと夜眠る時、ねこ用キャリーバッグをベッド脇に置いている。

夜中に…ククちゃんが妖怪になって襲ってくるから、そしたらキャリーバッグに押し込む!という「新たな作戦」なのだ。

相も変わらず「ギギギ…ギギギ…ギャアアア…」と叫びながらわたしの頬に爪を立て、手足に嚙みついてくるククちゃん。「おいしいものくれろ~」と。

わたしは半分眠ったままキャリーバッグを抱きかかえる。そして、ベッドに上って来たククちゃんをサッと中に押し込んでファスナーを閉めるのだ。寝ころんだまま完結。

そんなに簡単にできるかって?

ねこは狭い場所が好きで割と抵抗なく中に入る習性があるし、特にククちゃんは素直にあっさりと入る性格なのだ。それでゴロゴロ喉を鳴らしながらおとなしくしている。1時間くらいしたら「開けてくれ~」となるのだけど。

これまでも色々な策で対処してきたが、今はこれ。

毎晩毎晩性懲りもなく、キャリーバッグに入れられてしまうククちゃんだ。

ククバーガー⤵ お昼寝の時はかわいい。

…そんなククちゃんとの攻防戦のあと、夜明け前の4時にアラームが鳴った。ピピピピッピピピピッ。

ももちゃんの朝散歩に行かなくてはならない。みのちゃんが夜勤の上に、帰りがお昼になるらしいから。

…わたしは起き上がってすぐには足腰が痛くて動けないので、30分くらい家の中をうろうろ歩いて身体を馴染ませなければならない。

そして、ベッドの上で横たわっているももちゃんに首輪をかけると、眉間にしわを寄せて明らかに嫌な顔をしている。リードを付けてツンツンと引っ張ると、「ガルル」なんて言って抵抗している。静かに「行くよ…」と声をかけると、仕方なくベッドから降りて玄関によたよた…向かう…。

外の空気を吸うと、一変して尻尾が上がって生き生きとするももちゃん。今だに緊張感あふれるふたりの散歩だ。

夜明け前の空には三日月があって、その横にオリオン座。…星がきれいに見えるのは、台風に空が洗われたせいか…?東の空は少しだけ青白くなってきている。

歩け!もも!⤵ 早朝4時半の公園。

今は5時過ぎが日の出の時間。この少しでも涼しい時間帯に犬を散歩させる人は多い。

怖がりのふたり⤵

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