わたしの脳内の「京極堂シリーズ」の旅は続いている。
「狂骨の夢」では神奈川の逗子海岸に行っていたし、「鉄鼠の檻」では箱根の山中…。そして、この度の「絡新婦の理」では千葉の房総半島。…関東周辺が多いのは、京極堂こと中禅寺秋彦のおうちが東京の中野だから(?)。
彼は度々起きる奇怪な事件に対して、決してフットワークが軽いわけではない。いつも引きずり出される形で、仕方なく「憑きものおとし」をせざるを得ないのだ。
なので、この長編小説の中で彼が登場する場面は少なからずも多くはない。だからこそ、登場した時の黒装束のカッコよさよ!(黒下駄の鼻緒だけが赤いの!)まわりに個性的なキャラクターの仲間達もいて、共に事件を解決に導く様はまるで…「スーパー戦隊シリーズ」のよう!
京極堂の小難しい御託が並らんで脳みそが悲鳴をあげるけれども…!娯楽(エンターテイメントな)作品なのだ。
さて、昨晩のこと。
みのちゃんが「もも散歩に一緒に行こう」と言う。…なんでも「夜のももちゃんはすごい元気に走り回るから見て欲しい」と言うのだ。
ええ⁈夜散歩は行きたくない。朝ならいいけど。
このところのももちゃん、朝散歩はノタノタ歩いて休んでばかりなのだと言う。あらまあ。

スンスンスーン。

…そりゃあ、もっちがグングン走る姿を見るのは好きよ?清々するもの。…でももう9時じゃないの。お風呂入って寝る時間よ。夜散歩は…勘弁。わたしは頑なに拒否!
「いいやん。行こうよ!そこの公園のグラウンドやから!」と、しつこく誘われるので「わたし、お風呂に入るから…」と逃げた。
実は…この時も京極堂シリーズ「絡新婦(じょろうぐも)の理(ことわり)」を読んでいて。
ちょうど、『不吉な、物凄く忌まわしい場所…真夜中の礼拝堂での悪魔の儀式。…空気が饐(す)え、澱み、冷気が襟元からするすると……厭よ厭だわ、厭厭厭!』…なんて描写のすんごい怖い夜のシーンの真っ只中だったのだ。

ましてや!みのちゃんが言う「そこの公園」って、今年1月にナイフで刺された男性の死体が発見された場所なのよ?(自分で刺したらしく…事件性はないと判断されたけれども)…怖い。
そして、わたしはその男性を「知っている」かも知れなかった。
公園のベンチに年がら年中、いつもお酒を飲んで座っていた酔っ払いおじさん…。わたしはこのブログで絵にしていた。
2年前の5月13日の記事「緑の中でプレイバック」⤵

その人だという確証は今だにないのだけれど、それ以来…1度も見かけた事はないのだもの。
…そんな公園に…夜行ける?
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