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ももちゃんにお弁当

猫のこと・犬のこと

 11月23日(日)

 みのちゃんが段取り手配して午後1時に火葬となった。火葬車に来てもらい、お家の近くで焼いてもらう事に。

わたしが「ねえ、ももちゃんに持たせる食べ物…うんとジャンキーなのにしようよ。食べさせてたヘルシーフードはもう嫌だ!ももが食べたかった食べたらあかんやつ!」言うと、みのちゃんも同意。

みのちゃんがケーキ屋さんで、ももに“バターたっぷり”フィナンシェを買って来た。わたしにはモンブラン。それと、どこで買ったのか?焼き手羽先1本。

そして「お弁当を持たせたい。イメージは箱に仕切りがあって…色々詰める感じ。」と言う。…よっしゃ。まかせとき。わたしは手頃な箱を探して、仕切りを工作。みのちゃんの要望にはできるだけ応えたい気持ち。

わたしはお花と、鶏の唐揚げ(2個入り)を買って来たわ。

みのちゃんがお箸で丁寧に詰めていく。

ケーキ、手羽先、唐揚げ、干し芋、ねこのカリカリ(いつもどこかに落ちてないか探してたから)、これは禁断のお弁当だ。

「ウインナも入れる?」「入れる」「ふつうのシャウエッセンとシャウエッセン・プレミアムがあるけど、どっち?」「プレミアム」「よし、最初ボイルして…じっくり焼くね!」…張り切るふたり。

これが、ももちゃんへの最後のお給仕となるのだ。がっつり食べられるようにまるっと入れることに。体調が悪くて、ずっと細かくしたり潰したりしていたもの…。

完成! 白目をむいて!がっつくももちゃんの顔が目に浮かぶわ…。

ももちゃんの本名(登録されている)は『菊花号』なので、菊の花を。

いよいよ火葬の時間になった。

最後のお別れ。お水をお口に。そして撫でて撫でて後頭部の匂いを嗅いだ。いつもの香ばしい匂い…忘れないように。ももの顔にみのちゃんの涙がぽたぽた落ちた。

ひっそりとした道に火葬車がやってきた。ここは、ももと歩いた道。黒ネクタイの担当者が現れ、「この度は……」などとみのちゃんに挨拶をしている。

晴天。11月のこんな気持ちのいい空気…ももとの散歩の時を思い出すじゃないの…。

みのちゃんが、ももを抱っこして寝台に寝かせた。

担当者が「お花や食べ物、お供え物を並べてあげてください」と優しく言う。

そこでみのちゃんが、自分の匂い付きTシャツをももに掛けようとしたらNGだった。「一部だったらいいですよ」と言うので、持っていたハサミで袖口を切ってあげた。…何故?わたしがハサミを持っていたかと言うと、みのちゃんが「ももの耳が可愛かった。欲しい…」と言っていたからだけど、「やっぱり切るのは可哀想、やめとく」と諦めた様子。(毛と爪は切って残した。)

おもちゃは、特にお気に入りだった3つ…これはOKでしょうか。「それくらいなら大丈夫ですよ」と担当者。

そして、例の禁断の箱を見せたら「あっお弁当!豪華ですね…すごくよく食べた子だったのですか?」と微笑むので、「いえ、食べられなかったから…」とわたし。

「大丈夫ですよ」とOKが出た。ほっ。

骨の姿になったももは見たくなかったので、粉骨にして返してもらう事にした。「きっちりさせて頂きますからご安心ください」と担当者。よろしくお願いします。

もも?

担当者が「若いからきれいな骨だった」と。6歳だもの。

その後、みのちゃんは疲れてベッドで眠ってしまった。

わたしが夕方の台所仕事をしていると、ふと外が気になる。ベランダに出たら、あんなところに三日月がくっきり。

「なんだこれは…?」

思わず玄関から外に走り出て、見晴らしのいい場所を探した。「もも?もも?」と追いかけるように。

日没後の…朱い西の空。

すっきりとした……なんて綺麗な。息を吞む。

そこにももちゃんを感じた。ももの今の気持ち?

ありがとう、ももちゃん。

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