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ふとんのはなし

わたしのこと

 

 冷えた身体でお布団に入ったら、しばらくブルブルとあったまるまで待つ。

その時いつも思い浮かぶのが、子どもの頃に読んだ小泉八雲の「怪談」の中の「ふとんのはなし」だ。

幼い兄弟が身を寄せ合って、寒さに震えている。そのシーンを想像するのだ。

どこが「怪談」かというと、その兄弟がくるまっていた布団が、まわりまわって旅館で使われるようになり、客が寝ていると布団から、

「兄さん、寒かろう…」「おまえ、寒かろう…」

と話し声が聞こえてきておっかない、というお話なんだけど。

いたわりあう幼い兄弟の悲しいお話。

 阪神淡路大震災から、今日で27年がたった。

1月17日も、東日本大震災の3月11日も、寒い寒い日だった。

自分のお布団がある幸せ、あたたかく眠れる幸せ。

ありがたい。

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