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イッチの過去

猫のこと・犬のこと

 きのうイッチのことを話したので、つづき。

 イッチ(7歳)は岡山のイオン系列のスーパー「マルナカ」の駐車場で、みのちゃんが保護した。

みのちゃんは当時、仕事の関係で岡山で一人暮らしをしていたのだ。

駐車場でウロウロしていると危ないし、「車に乗るか?」と言うと乗ってきたらしい。

もちろんすぐにみのちゃんから報告を受けた。面倒をみれるか、と。

そしてメールで写真が送られてきたのが…ひどいものだった。

子猫ではあるけれど、かわいい盛りは過ぎていていた(生後6ヶ月くらい)。

わたしは、この子に愛情をそそげるのか?と思った。

不安であった。

どの写真も宇宙人、というか謎の生物のようだったのだ。

 次の日の夜にみのちゃんが家に到着して、玄関でその仔猫と対面した。

するといきなりわたしの首に、蛇のようにまとわりついてきたのだ。

誰でもいいからしがみつきたい!捨てられたくない!と、離れようとしないのだった。

 行きつけの病院で診てもらうと、検査する便もお腹になくて採取できなかった。

もちろんみのちゃんが岡山で与えたけれど食べなくて、ただただ甘えてくるばかりだったそうだ。

ノミがいるので薬を投与したから、数日でノミは落ちるらしい。

猫風邪で目ヤニとくしゃみがひどかった。

…ということで、うちには4匹の先住猫がいるのでしばらく隔離となった。

わたしは隔離部屋でイッチと数日を暮らした。

イッチは眠るときも、わたしの顔の周りで眠った。ずっとゴロゴロゴロゴロ言っていた。

シーツの上に、ノミの死骸がポロポロ落ちた。

わたしは、自分にも何かの病原菌が移るのではないかと真剣に思った。

職業柄、毎月検便があるので出席停止になってしまう。

だってこんなに密着して、くしゃみも浴びているのだもの。(…大丈夫だった)

 元気になったイッチは仔猫らしく、猫じゃらしを振るとじゃれて遊ぶようになった。

猫風邪も良くなり、グチャグチャした顔がみるみる可愛くなっていくのは快感であった。

でも栄養状態が悪かったせいか、さほど成長しなくて今でもちっちゃいままだ。

その後、一週間の隔離生活も終了してイッチはすぐに皆の中に溶け込んだ。

トイレも水飲み場も、先輩たちを見てすぐに覚えた。

できる新人アルバイトのようだった。

その後は全く手のかからない子で、ケンカもしないし、爪を立てるようなこともない。

やんちゃなももちゃんともうまくやっている。

穏やかで健気な、可愛いイッチ。

ただ毛並みが、よく見かける野良ではないし外国っぽいので、いったいどこからやってきたのかなあ…と時々思う。ミヌエットのような気がするのだけどなあ。

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