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かぼちゃの味噌汁の思い出

わたしのこと

 きょうは、みのちゃんが朝ごはんを食べる時間があるようだ。

とりあえず味噌汁を作る。

熱中症対策にも味噌汁がいいらしい。

具は玉ねぎとかぼちゃにしよう。

 専門学校を卒業して、同時に会社も辞めて寮を出た20歳の春。

同期の5人も皆学校を卒業したら、とっとと会社ともおさらばして新しい生活を始めることになっていた。

そんな最後の日、タクシーにみんな乗り込んで寮を後にしたよね…。

(それぞれ荷物は先に送ってしまって。)

辺りはすでに夜になっていて、タクシーの窓から2年間過ごした町の灯りを見つめた。

空港が近かったから夜景がきれいな町だった。

わたしの目もみんなの目も、キラキラしていただろう。

自由になった解放感と、これから先の不安感もありつつ…。

その日わたし達は、一足先にアパート暮らしを始めた同期のまゆみの家に一晩泊めてもらうことになっていた。

最後の夜を同期の仲間で過ごそうということなのか、誰かが一晩泊まる場所が欲しかったのか、わからないが。

そして翌朝になったら、それぞれの新しい場所に向かって旅立つ。

連れの親友「みー」も東京に行ってしまう。(その件は前に書いた)

同期の5人は、九州地方出身が3人、京都の北部が2人。(そして四国のわたしで計6人。)

5人とも最初からグイグイくる人達で、会ってすぐから呼び捨てにするフレンドリーさがあった。

寮生活では色々な思い出がギュッと詰まっている。

南港の野外コンサートや、京都の天橋立方面への旅行などにも連れて行ってくれた。

わたしはいつもぼんやりしていたから、チケットの手配や旅行の色んな煩わしいことなどは任せっきりで、学校が同じ連れの「みー」とふたり「何を着て行こうかな!」と洋服の事しか考えていなかったと思う…。

わたしはずいぶんと周りに甘えていたようだ。

仕事と勉強の両立でしんどかったけど、おかげで楽しい2年間だった。

まゆみのアパートは台所と広めの畳の部屋だったかな…。

みんなでお泊りなんて楽しい!って思ったけど、隣近所に配慮してまゆみが「はいはい寝るよ!」と電気を消して強制的に寝かされたんだった。

朝、まゆみが、思いがけず朝食を用意してくれた。

その時のお味噌汁が、忘れもしないかぼちゃのお味噌汁だったのよ。

(わたし的に、お味噌汁にかぼちゃが初めてだったのかもしれない。)

まゆみは、わたしからしたら大人っぽくてね。

時々、サイフォンでおいしいコーヒーを入れてくれたっけ。

課題の絵を切羽詰まって描いているわたしの横で、何やら九州弁でしゃべりながら、わたしのねちゃねちゃ汚いハサミをきれいに拭いてくれたりした。

思い出すのはそんな何気ないことばかりなんだけど。

…甘いかぼちゃのお味噌汁。

暑中お見舞い申し上げます。

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