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双子と浜省と餃子の王将

家族のこと

 スガ母の棺の中に納めたもの。

パパはコロナ渦の時に「施設で寂しかろう」と買ってあげた「ねこのぬいぐるみ」。

わたしは…先月贈りそびれた母の日のカード。

他にも家紋の付いた着物や普段着、家族の写真など…儀式的に入れてあげる物が色々あるらしくて。それらを、いとこのりかちゃんと、スガ母の部屋から探し出した。

その際、アルバムや箱に入った昔の写真が出てきた。

パパは一卵性の双子である。

左が兄、右が弟(パパ)⤵ 立ち位置が決まっているのか…?

上に長男があって、次男三男が双子。(わたしは三男の嫁)

いつも同じ服を着せられて…いつも一緒にいる双子は、まるで犬っころのようにころころしている。

双子兄に会うのは、もう何十年ぶりだろう。

住まいは関東にあるが「単身赴任で宮崎に居る」なんて言っている。

わたしは高校の3年間、双子兄の方とクラスがずっと一緒だった。双子兄が授業中、教科書に隠れてお弁当を食べていたので「ちょうだい」と、一口もらってモグモグしたこともある。意識せず話しやすいのは双子兄の方だった。

そんな双子兄だが、3年生の時には生徒会長、剣道部主将という表向きお堅い肩書が付いていた。なんだか…ちゃっかりしているのだ。

一方、双子弟(パパ)の方は、やわらかいイメージで、ワルい子も良い子もみんな含めた大勢の友達の中で楽しそうに遊んでばかりいた。

一卵性なのに…違いのある双子だった。

葬儀が終わり、神戸に帰るわたし達の車に双子兄も便乗することになった。「三宮に泊まる所があるから乗せていけ」と言う。

道中は、もちろん「浜省祭り」だ。CⅮをたくさん持参してきている。

双子兄は高校時代にあんだけ聴いた浜省から遠ざかっているようだった。

わたしが最近のグレイヘアの浜省を見せると「おおっ、シッブ!」と言い「ОN THE RОADは?ないの?」と懐かしどころを聴きたがった。

3人で浜省を聴くと、ちょっぴり昔に戻ったような気がした。

「夜ごはんをどうする?」ということになって、双子兄が「餃子の王将」と言うので、「いいね!」とわたしが反応した。歳月が流れても双子兄との方が気が合うみたいだ。

でも、最寄りの餃子の王将は「徳島駅前店」で、時間的に10時閉店ギリギリになりそう…。もたもたしていられない。

双子兄が「二つ目の信号を左!」とナビゲーターになり、双子弟が無言でハンドルを切る連携プレーとなった。…「やっぱり双子だなあ」と感心するわたし。

なんとかお店を見つけたけれど、オーダーストップまで15分しかないので、双子兄にわたしは叫ぶ。「先にお店に入って注文しといて!餃子にんにく無し2人前と、わたしは焼きそば‼駐車場に停めたら行く!」

「オッケー!」と双子兄とわたしの連携も…すばらしいではないか。

双子と餃子の王将なんて、思いもしなかったわ。でもわちゃわちゃして楽しい。

双子兄は餃子定食。パパは「天津飯もいいな、冷やし中華もいいな」とあれこれ迷った挙句、味噌ラーメン。

大急ぎで食べる。

高速を降りた最寄りの駅で、双子兄を降ろした。三宮行きの終電には間に合ったようだ。うちには怖がりの豆柴ももちゃんがいるので、泊めてあげられない。

楽しいひと時(5時間くらい)だったけれど、もうこんなことは2度とないような気がするのが…なんだか切ない。

双子兄…浜省愛が復活すればいいな。

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