みのちゃんの目覚ましアラームが小さく鳴った。早朝6時。
が、起きる気配はない。
きっと夜、「朝の涼しい時間にももを散歩に連れて行こう」と考えていたものの…眠気に負けているのだと思われる。
放っておこうと思ったが、雨も降り始めそうだし「わたしも一緒に行くよ？」と、起きるように促してみた。聞こえているはずだが…、起きようとはしない。
最近仕事が忙しく疲れが溜まっていて…起きられないのかもしれない。
ももちゃんも、同じベッドでお腹を上にして眠っている。「ママが起きるまでは寝てる」のがスタンスなのだ。
さて、それから1時間ほどしてやっと起き上がった、ふたり。
低血圧のみのちゃんは、ボ～ッとして機嫌が悪く…口数も少ないのはいつものこと。無言で身支度をしている。
そして「海岸に行く」とポツリと言う。夏の河川敷はへびがいたりして、わたしが嫌がるので海にしてくれたのだろう。
10分くらい車を走らせると海岸に着く。
雨が降る前の天気ということもあり、朝7時台の砂浜にはほとんど人はいない。遠くの防波堤で釣り人が数人いるくらいだ。
ももちゃんは砂浜が大好き。砂をけって走り回り、穴を高速の前足で掘ったり、波打ち際のギリギリを攻めて歩いたり…。
楽しくて、帰るの拒否柴。⤵
朝散歩の後は、海岸から帰る途中にあるパン屋さんに寄るのがお決まりのパターン。
ちょうど8時オープン、一番乗りのわたし達。店内で口々に「おはようございます！」と声を掛けられる。充満する焼き立てパンの匂い…。
みのちゃんはボ～ッとして、「う～ん…パンじゃない…」なんて言っている。
「帰ってお味噌汁作ろうか？」と言うと「うん…」と、ごはんを食べるらしい。いいよ、昨夜の残りのおかずもあるし。
わたしは、さくさくとお気に入りのカイザーサンドと、ぶどうパンと、ミルクパンを選んでレジへ向かう。
みのちゃんは、ミックスベリータルトの前でボ～ッと立ちすくみ…考え込んだ末、2個入りパックを選んだ。午後のおやつか。
そしてその後、店頭のポスターのQRコードを読み取り、レジでスマホを見せて、ちゃっかり200円引きにしてもらった。わたしはそういうのに気付かないのでしきりに感心する。が、「そんなん、当たり前」らしい。
おうちに到着すると、なんとわたしは！…家の鍵を落としてしまったらしいことに気付いた。
なんて事だ。困った。
鍵は、エチケット袋などが入った散歩用バッグに放り込んでいた。
エチケット袋を取り出した時に飛び出たか、上の写真をしゃがんで撮った時にバッグから落ちたか…。いかんせん砂浜なので、「チャリン」と落ちた音がしなかったのだ。
ボ～ッとしているのは、わたしの方だった。
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