スポンサーリンク

10年前のウズラのはなし①

家族のこと

 娘みのちゃんが、岡山で単身赴任?一人暮らしをしていた頃のこと。…そうあれは10年前の、残暑厳しいちょうど今頃だったわ。

みのちゃんは土日の連休には(ちび・グーグー・クク・タン子)4匹のねこ達に会いに、岡山から帰って来る生活だった。

そんなある休日、わたしがいつものスーパーへ買い出しに行こうとすると、みのちゃんが「ウズラの卵を買って来て⁉一番新しいやつ」と言う。「いいよ?」

パックのウズラの卵を買って帰宅すると、今度は「ダンボール。綿。温度計、ある?」と言う。なんと…ウズラの卵を孵化させると言うのだ。スーパーに売っている卵で…そんな事できるの?

「できるんやで…。」スマホで何やら情報を得て、実験するらしい。

ダンボール箱はあるし、綿も…古い布団から引っぱり出せばあるわ。温度計もベビー用の古いのがある。そして肝心の温めるやつは、亡きポコちゃんが使っていた電気座布団を使うと言う。それらを配置してみのちゃんは、あっと言う間に『孵化装置』を作りあげた。

そして、10個の卵のひとつひとつにマジックで、タマ、ピー子、太郎…などと思いつくままのネーミングをサラサラ書き入れた。

それらを、電気座布団で温まった綿の上にまんべんなく並べた。⤵

岡山に再び行く日、みのちゃんがわたしに「3時間おきに卵を転がすんやで?」と言うのだ。「そんなの無理よ!」「いいから!とにかく転がしてよ⁉じゃあね!」

みのちゃんが言うには、孵化まで2週間だと言う。14日間転がすのか…。

わたしは訳も分からないまま言われた通り、ダンボールの蓋をその都度開けて指先でコロリ、コロリと転がすことにした。仕事にも行くし3時間おきは無理だけれど、一応自分のベッドの傍に置いて朝、昼、晩コロリ、コロリ、と転がした。そこに感情はなく、至って簡単な作業であった。

スマホのラインで「転がしてる?」「…転がしてる」のやりとりの日々が続いた。

一方その頃、東京の息子ファミリーが帰省する予定があった。

そう言えば、みのちゃんが「兄ちゃん達が来る時がちょうど2週間やから…そのころ孵化するな…」と独り言を言っていたっけ。ホントに孵化するの?わたしはピンとこなかった。

つづく。

コメント

タイトルとURLをコピーしました