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鍋焼きうどんの夫婦

食のこと

 先日みのちゃんが「晩ごはんいらなーい」と言うので、急きょメニューを簡単な「鍋焼きうどん」に変更した。

夫婦ふたりの時に「鍋焼きうどん」は、よく登場する。

わたしが子供の頃も、冬によく食べさせられた節約簡単メニューだ。

1人前ずつ作らずに、卓上コンロでひとつの鍋で作る。

わたしが材料を切ったりなんぞして用意して、こたつに座ったパパがその場で作ってくれるから、わたしも楽ちん。

今回はスーパーで天ぷらの盛り合わせを買って来た。えびが2本入っているからちょうどいいと思って。

あとはレンコン、かぼちゃ、なす、椎茸、さつまいもの天ぷらがひとつずつ入っていたのでどれも半分にカットした。ケンカにならないように。

しまった、みすずのうどん揚げも買えば良かったな…。

あ、でも練り物の玉ねぎ天があるから、これも切って入れよう。

白菜、白ネギなど野菜を煮込んで、冷凍讃岐うどんを解凍したのを3玉入れてぐつぐつした後、玉子をひとり1個ずつ、「ポン、ポン」と割り入れる。わたしは半熟玉子が好き。

春菊も入れてぐつぐつぐつぐつ、さあ食べよう。

パパが「ほら、玉子出来てるで!入れたろう、半熟、半熟。」と、わたしのお椀にお玉でよそってくれた。

でも、白身が白くなっただけで黄身はサーッと出汁に溶けていった。半熟じゃないじゃない…。

「ちがぁう!」と言うと。

「それくらいが美味しい」などと言う。

「……。」

そういうところだ。いい加減なことを言うところ…腹が立つ。

じゃあ、そう言うなら自分もその状態で食べているのか??と覗いてみると、パパの玉子はまだ鍋の中ではないか。このうそつき。

ううう、また意地悪をされた、と思う。

先程「さあ、お椀に入れたろう!」という、「いかにも優しいパパ」を装って意地悪をされたのだ。

負けるもんか、と文句を言う。

「パパの玉子はまだ鍋の中じゃん。これくらいが良かった!わたしはこれくらいが良かった!自分だけいいぐらいにして!」

するとパパは、「これ、食べたらいい。食べ?ほら入れたろ…」と、またお玉でよそってくれた。

ううう、玉子2個も…食べたくない…でも、悔しいから食べる。

ハフハフ食べながらわたしは考える。

「パパは、わたしほど落とし玉子が好きではないのだな…。だから半熟状態もいい加減だし、簡単にわたしに譲ろうとするのだ…。そういえば、いつぞやもどこかのラーメン屋さんで「煮玉子」をくれたことがあったではないか…。好物だったらくれるはずないもの…。」

えびの天ぷらは一尾ずつだから、分かりやすく各々お椀にトッピングしたけれど。

野菜の天ぷらを半分にしたのは、途中で何が何やら分からなくなってしまった。

「パパ、なすび食べた?」と聞くと「食べた」と言う。なすびは両者ともに大好き。

でも、わたしのお椀になすびがふたつあるようだ…はて。

まあいい。パパは最初の天ぷらの盛り合わせを見ていないから、なすや椎茸の区別もわからず食べているのだ…。黙っておこう。

でも、わたしレンコン食べたっけ?

両者共に記憶がいちじるしく無いのだった。

無事に晩ごはんが終わった。

熱い麵を食べると身体の内から温まるなあ…。

一生懸命食べたから汗が出た。

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