先日、みのちゃんの車でおでかけした時のこと。
車から降りるとき、お茶のペットボトルを地面に落っことしてしまった。
地面が坂になっていたので、コロコロコロコロ勢い良く転がるペットボトル。
すかさず走って追いかけるみのちゃん。
野球少女だったみのちゃんは、パッとキャッチして、わたしに投げようとする!
「ムリムリ…!」
ペットボトルを落っことし、拾うことも出来ず、その場で突っ立ったまま受け取ることもできないわたし。
とろくさいことといったら。
みのちゃんは鼻で笑いながら、ペットボトルを私のカバンに入れてくれた。
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わたしには兄がいて、子供の頃とろとろしているとよく怒られたものだ。
また、映画やマンガの世界でピンチの時、とろとろして足を引っ張るのはいつも女であった。
なので、わたしはとろくさいのは悪だと認識して、川に降りて石の上をすばやく飛び渡ったり、大きな岩の上から何度も飛び降りたり、身体能力を鍛えていたように思う。
スポーツもできる方がかっこいいに決まっている。当時男の子が皆していたソフトボールにも加わった。
それなのに、中学、高校になると、女の子はとろとろしているくらいの子が「かわいい」とされることに愕然とした。
いやいや、それじゃあ危機が迫った時に足手まといになるんじゃなかったの?
いや、違うのだ。男はとろくさい女を助けて格好をつけたかったのだ…。あらら。
そんなわたしであったはずなのに、今はこんなにとろくさくなってしまった、と昔を懐古しながら思ったことである。
また、現代を生きるみのちゃんは、そこらへんの男より男前だと思うんだ。
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