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「ショーシャンクの空に」

本・映画

 2年前の4月のことだ。

閉経後に不正出血が見られたので、みのちゃんに相談すると「早めに病院で診てもらった方がいい」と無表情でキッパリと言われたのだった。

嫌々ながら婦人科に行った。

3日後に内診と、МRI検査をすることになった。

長年恐れていた事態になってしまった、…というのも、わたしは閉所恐怖症で自称パニック障害の持ち主なのだから、絶対に避けたい検査のひとつがМRIだからだ。

医師に聞くと、あの機械の中に入る時間は30分くらいだと言う。

…無理だ…、5分が限界だ。

閉所恐怖症だと言うと、当日技師の人に言うように冷たくあしらわれた。

 さあ困った。どうしたものか。

CT検査はしたことがある。

あの時はお腹が痛くて(腎臓結石)、何が何やらの状態だったからやり過ごせた。

時間も、5分かからなかったように思う。

МRI、30分は長すぎる…。

 策を考えた。

わたしは浜省のライブの映像(前年に観たNHKホールのやつ)を繰り返し観続けることにした。

検査当日の時間ギリギリまで。

 МRIの検査室は重厚な扉で閉ざされており、宇宙船のような異空間であった。

もうそれだけで空気が薄くなってしまうのに、目の前にドーンと大きな丸いドームのような物体!

思った以上にドームの中は狭い…。

МRIベッドに横たわると、鉄でできたような重たいふとんやら、ヘッドホン?いろいろ装着させられ、わたしにとっては最悪のがんじがらめ状態で、血の気が引いていく。

手には、もしもの時に押すボタンを持たされた。

さあ…どうなる…わたし。

ウィーンと中に吸い込まれると同時にわたしは目をつむった。

 目をつむると、浜省ライブが始まった。

映像が見える。歌声も聴こえる。

繰り返し映像を観続けたことで、脳裏に焼き付いているのだ!

МRIも、ガッシャン、ガッシャンすごい音がしていたけれど、浜省ライブは負けなかった。

目を開けると狭い恐怖にやられるので、一度も目を開けないようにした。

こうして乗り切ることができた…!

検査結果も問題なかった。

 きょうの午前中、「ショーシャンクの空に」をNetflixで観た。

スティーブンキングの物語は、映画も小説もおもしろい。

金曜ロードショーでみんなのリクエストが多かったらしく、先日テレビで放映されたようだ。

なのでわたしも、また観たくなったというわけ。

 囚人のアンディが刑務所の放送室から、労働している囚人仲間の為に「フィガロの結婚」のレコードを流して、懲罰房に2週間入れられた。

解放されてから、仲間達に「懲罰房は辛かっただろう?」と言われると、アンディはこう言った。

「快適だったよ。モーツァルトのレコードを聴いていた。…頭の中と心でね。」

…このシーンが!

我が身にあったことを、思い出したのだった。

「ショーシャンクの空に」のアンディは、どんなひどい目にあっても希望を持って生きようとした。

冤罪で囚人となったアンディの役に立ったものは、何と言っても教養、心の豊かさであろう。

 わたしが刑務所や独房に入るなんてことは無いにしても、普段の生活でも閉鎖的な気分になることはままあることだ。

病院生活も、これから待ち受けている。

何かしらに囚われて生きているのだ。

…解放される希望を持たなくてはならない。

コメント

  1. みずかみ えいこ より:

    ショーシャンクの空に は私も好きな映画で、先日のテレビでも見たよ〜。あの心の強さ、希望を持って生きるっていう素晴らしさにまたまた感動しました。😊
    生きるヒントをもらえるよね〜。
    それから、MRI 気持ちわかる〜。夏あたりに私も検診で入らないといけないんだけど、誰のライブを見ようか考えてる。😁いいヒントありがとう♥️

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