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「僕たちの嘘と真実」

本・映画

 わたしはアイドルを見るのが好きだ、わりと。

ジャニーズのきれいな男の子が歌って踊っているのを見るのは楽しいし、AKB系列のグループの女の子が可愛い衣装で踊っているのを「ガン見!」してしまう…。

それは、わたしにとって「着せ替え人形ごっこ」遊びのような感覚。束の間の幻想の世界の愉しみであって、それを追い求める程の熱量はない。

先日Netflixに「僕たちの噓と真実」という欅坂46のドキュメンタリーがあったので何気に観ることにした。「別に観なくてもいい」とも思うけれど、「好きでしょ?自分」って、もうひとりのわたしが言うのだった。そして「嘘」と「真実」とはなんだろう…。

グループデビューから活動休止までに至る軌跡の映像は、わたしにとっては、やはり「動く人形」ごっこの楽しみがあり、パフォーマンスに見入ってしまう。そして、そのドキュメントの構成はマンガやアニメのそれと似た感動があった。…例えば過去に観た「美少女戦士セーラームーン劇場版」の感動と似ているかもしれない。「噓」とは「作られた」ということか?

美少女戦士のメインはやはりセンターの平手友梨奈だ。

わたしは当時、テレビで見ながら「どうしてこの娘はこんなにしんどそうなのだろう」と思って見ていた。曲目が終わる度に倒れて他のメンバーに抱えられて退場する姿…。

それがこのドキュメンタリーでわかった気がする。

わたしが「欅坂46」を意識するようになったのは、「ナチスの制服に似た衣装問題」の時からだ。多くのバッシングを受けた。

ダークなイメージで反抗的なのに、衣装はハイウエストで子供っぽく、清楚で可愛らしい。…衣装やビジュアルから始まって、どれほどの大人がこのエンターテインメントに関わっているのだろうか…と思いをはせる。

新しい曲が出る度に平手友梨奈の存在が際立ってくる。そして「不協和音」の楽曲で、とうとうチームのバランスが揺らいでくる。センターの平手友梨奈ありきのパフォーマンスなのに、同時に彼女は姿を現さなくなる…。メンバーはピンチの中、がむしゃらにライブを遂行していく。彼女たちの汗と涙の戦いは「真実」であろう。

周りの大人はどうすることもできずに、あたふたしているのか、ほくそ笑んでいるのか…。「噓」とは「策略」のことか?

平手友梨奈の脱退前のラストシングル「黒い羊」のМV撮影。ジージャン姿の男の子のような平手友梨奈は真っ赤なヒガンバナの花束を持っていて…これも彼女中心のダンスで終始する。

撮り終わった後、例のごとく倒れこみメンバーが駆け寄る。そして両脇を抱えられてその場を後にするのだが…。

その時メンバーの誰かが、平手友梨奈が持っているヒガンバナを持ってあげようとした。が、彼女は首を横に振って拒んだ。

その時わたしは、デビューの最初から脱退の最後までの全てが平手友梨奈のパフォーマンスだったのではないか?…と思ったのだ。そうだとしたらそれは誹謗ではなく、驚きと称賛の気持ち。

彼女は何もかも見据えていたのではないか?大人の企みの側に彼女もいたのではないか?

僕たちの噓と真実。

こうなると平手友梨奈のその後が気になるというものだ。

なので今、ドラマ「六本木クラス」を観ている。

韓国の「梨泰院クラス」の日本版。

平手友梨奈が演じる「葵」は天才児の役で、わたしが感じた平手友梨奈そのものだ。(まだ途中だけど…。)

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