子どもの頃の田舎の生活では、春になると山菜採りに行くのが恒例だった。
イタドリ、ゼンマイ、ワラビなど。
他にもウドやタラの芽などがあったと思うが、子どものわたしが簡単に採れるのは、その3種類だった。
イタドリは採る時にポキッといい音がして面白かったが、わりとどこにでも生えていて有難みがなかった。
ゼンマイは谷の険しいジメジメした所に生えていることが多く、グルグルと渦巻いた形も不気味で触るのが苦手だった。
その点ワラビは、日当たりの良い場所に生えていて、単独でスッと生えている様がなんとも楽しい。
お花摘みのように簡単に片手で手折ることができる。
山菜が好物というわけではないが、やっぱり宝探しのような楽しさと、春の匂いが感じられるのが山菜採りの醍醐味だ。
きょうはみのちゃんにやっとワラビ採りに連れて行ってもらえる日だ。
人の少ない平日に行きたかったので、みのちゃんのスケジュールがなかなか決まらなかったのだ。
場所は2年前に、ももちゃん散歩で偶然見つけた秘密の場所。
(昨年行けてないのは、みのももちゃんが離れて暮らしていたから、あまり散歩に同行しなかったせいである。)
道路から山を分け入っていく。
ももちゃんが枯れ草の中をガサガサ進んでいく。
しばらく進むと、「ここだここだ!」見覚えのある日当たりの良い林に着いた。
ニョキリ、生えている。ワラビがここにも、ここにも生えている。
周りと同系色なので目を凝らして「あらここにも!」と見つける楽しさよ。
ただ、残念なことに来るのが少し遅かったようだ…。
ワラビが成長して、先っぽのくちゅくちゅが開いてシダの葉になってしまっているのが多かった。
また、すでに手折られた形跡が多々あった。
それでもわたしは充分に楽しんで、満足した。
収穫は片手に掴むほど。
なので帰りに野菜の直売所に寄ってもらって、一束(130円)を買い足した。
タケノコやフキも買った。(料理がたいへんだ…。)
また違う場所の山林を散策した。(ももちゃんが車から降りたいというので)
するとそこには、ゼンマイが生えていた。
少しあってもどうしようもないので、採らなかった。
写真だけ撮った。
メスとオスが共生して生えていて、何だか気味が悪い…。
綿が付いていて。…この綿をぎゅうぎゅう集めて、その上に糸を巻いてボールを作ってもらったっけ。
(ボールがなかったわけじゃないから別にうれしくもなかったけど、大昔はこうして遊んでいたのだろうな。)
朝早くに行ったので、お昼の12時には帰宅した。
いっぱい歩いて疲れたので、ももちゃんと一緒にお昼寝した。
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